天敵を利用した
イチゴの病害虫防除
各種天敵資材などを用いた
IPM(総合的病害虫管理)による防除法
病害虫防除に天敵昆虫(以下、天敵)や防虫ネット等を活用して、化学農薬の使用量を必要最低限にすることを目標とします。
多くの生産現場では、それぞれ地域ごとに異なる作型、ハウス形状、病害虫発生パターンを有しており、
これら全てに対応するマニュアルはありません。
それぞれの生産現場に適合した技術を確立していくことが求められています。
イチゴに発生するハダニ類のほとんどがナミハダニで、雌成虫の体長は約0.6mmで、雄成虫は雌よりやや小型です。胴部の左右に黒っぽい斑点が計2個あるため、似たような大きさのカブリダニ類と見わけがつきやすいです。
ヒラズハナアザミウマとミカンキイロアザミウマの2種がイチゴに発生する主要なアザミウマです。アザミウマは、果実を加害するため、著しく品質が低下してしまいます。
イチゴに発生するアブラムシ類は、ワタアブラムシが主体となります。ワタアブラムシは有翅雌成虫が圃場に飛来して、次世代の無翅胎生雌虫が、卵ではなく、直接幼虫を産むため、増殖が速く、気づくと多発していることがよくあります。
カブリダニ類(ハダニ類)
ハダニ類は、薬剤抵抗性が発達しやすく、各種化学農薬に対して感受性が低下した個体群が存在します。
抵抗性の発達したハダニ類に対して化学農薬による防除にカブリダニ類(ミヤコカブリダニ、チリカブリダニ)の放飼を組合わせ、ハダニ類の密度を抑制します。
天敵、赤色ネット等の販売
天敵は株式会社アグリセクトの各種天敵製剤を販売しております。
また、天敵の有効な使用方法について、ご相談承ります。
赤色ネットは日本ワイドクロス株式会社のサンサンネットを販売しております。
炭酸ガスの利用方法の開発
病害虫診断技術の開発
ミツバチに対する農薬の影響試験
園芸作物における農薬の効果と影響試験
食品害虫の生態学研究